Un Jour [アン・ジュール]

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(目黒)個人的最も落ち着けるビストロ。ナチュールの巨艦を筆頭に、ル・キャバレなどの、巨艦の血筋を引いたビストロやワインバーが幾つかあるが、そのなかでも、巨艦をさておいてのナンバーワン。ワイン業界の方々、ナチュールの作り手などがこぞって訪れる。

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目黒の元競馬というアクセスの悪い場所ながら、地元の方々だけじゃなく、周辺のビストロ関係者、インポーターなどワイン業界の方々、フランスから来日しているナチュールの作り手などがこぞって訪れる。音楽関係の方も良くいらっしゃる。
閉店時間でも、無理にお客さんを追い出すようなことはされないので、常連さんで2時すぎてポツンとやってくる人が居たりする。平日でも遅くまでお客さんが寛いでいたりする。
ちょっと大変な気もするが…。

この手の場所は、常連がカウンター周辺を固めて内輪で騒いでたり「私、常連です」を主張しあってたりしているのだが、こちらはそうした客層が(ほぼ)嫌味なく常連感を出しているので居心地が良く、飲みながら客同士の繋がりが生まれる。
これはやはり、店主の亮さんの人柄から来るものだろう。柄の悪い店主には、柄の悪い客がつくのが常ですから。

誰かと行く店というよりは、誰かが居る店。誰かと出会う店。
おかげさまで、自分は週に3回くらい訪問しているかもしれない。

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(ダール・エ・リボ/クローズ・エルミタージュ・ブラン)

kal.jpgたとえば祥瑞は慌しく、スタッフも少々素っ気無い。葡呑は箱のつくりもあって、居酒屋的にビールを飲みに来て騒いでいる方々もある。ル・キャバレも慌しいのと、エリア上、客層が「オシャレな方々」「うるさがたのおばさま達」で溢れているので、ちょっと落ち着かない。

そこへ行くとアン・ジュールは、一人で来てブーダンからデザートまで食べて帰る人が居たり、ご夫婦で来てたり、ざわついた感じも無く、でも心地よいノイズもある。
真面目そうな方が、一冊の本を手にお一人で呑んでいる姿があったりするのも、やはりこの店の居心地の良さを表している。

店主のフラフラとした力の抜けたキャラのなせる業であろう。あのキャラでありながら様々なドメーヌで働いていたり、パリのヴェール・ヴォレで3年半ほどサービスをしていたわけだから。ひょっとしたら、サービスとして意図してあの飄々とした雰囲気をかもし出しているのかもしれない。

全くジャンル違いだが、ロオジエのメートルをされている武田さんに通じるものがある。

ワインに関しては当然クオリティが高い。王道は少ないが、ナチュールの旬なものが常時色々揃っているし、グラスで頂けるものも毎回発見がある。

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(ブノワ・ライエ/ブリュット・ナチュール)

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(クンプフ・エ・メイエー/ダーク・ナット レストン・ナチュール)

初めて入ったときに「ここだ!」と思わせるものがあった。
オーヴェルジュで働いていた若いシェフの料理も美味しいし、店全体として気取りが無い。
キャロットラペやパテのようなシンプルなものもしっかり美味しい。

さらに、BGMが素晴しい。お客さんがミックスしてくれているようなのだが、全くビストロっぽくない、オシャレすぎるR&Bがかかっていたりする。

レストランというより、一つの空間として楽しまれており、試飲会的な集まりはもちろん、DJライブや落語などのイベントが開催されるときもある。

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※ 旧ヴェール・ヴォレ・ア・トーキョー(2017年6月より、店名変更)

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